桜並木道に面した旗竿状の敷地に、細かいタイル貼った外壁と方形造りの屋根をもった住宅が建ちあがりました。
軒がついてキノコ型の方形屋根とは違ったソリッドな外観をもっています。
並木道から敷地に入ると、約14mほどあるアプローチの先にある藍色の玄関扉に導かれます。屋内に入ると、天井高さが2mに抑えられた廊下を通り、螺旋階段を上って、2階にあるリビング・ダイニングスペースに辿り着きます。
そこでは、石・タイル・木材などの素材や窓から光・緑などの自然の移ろいを感じられるシーンが展開されています。
アプローチの正面には、窪んだ穴のように開けられた大きな窓と玄関扉があります。
家に居る時、家から街へ出掛ける時、街から家へ帰る時…毎日の生活のなかで、「窓」から見える景色とそこからもれる灯り、旗竿状のアプローチと廊下の間にある「玄関扉」という二つの要素が住空間と街を一本の筒のように繋いでいるような空間の状態ができあがったと感じています。